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尾道をリアルな言葉で編む移住者 ライター

Ando Miku

ライター

埼玉県春日部市出身。大学卒業後、東京の教育系編集プロダクションなどで編集者として9年勤める。東京暮らしにくすぶる中、初めて訪れた尾道に感銘を受け、2021年に尾道へ移住。現在は、フリーライターとして活動しながら、福山市立大学の職員としても勤務。夫、猫の銀ともちの2人&2匹暮らし。

五感で感じる尾道を ありのままに

文章を書くことは、考えることである。考えるということは、つまり生きることである。文章を書く人、ライターとして首都圏から尾道に移住した安藤さんは、生きる場所に尾道を選んだ。

活動エリアは、尾道が中心だ。地元経済誌やタウン情報誌、移住メディア、企業オウンドメディアでの執筆、しまなみ海道界隈で催されるイベントの広報、プレスリリース作成など、「書く」ことに加え、「発信する」作業にも力をいれる。安藤さんの文章には、嘘がない。感情と判断、そして思想をパッケージして言葉にのせ、読み手の心をゆるがす。五感で尾道を切り取りながら、語られなかったかもしれない言葉を日々ひろっている。

人と町に魅せられ
3か月で移住を決意

幼少期から、安藤さんの周りには本があった。一言では言い表せない複雑な家庭環境を生き抜くためには、言葉が必要だった。本を読めば、あらゆるノイズをシャットダウンし、自分を守ることができた。家族のためにと福祉系の大学に進学したが、自分のために生きようと文章に関わる世界に身を置いた。

尾道移住のきっかけは、コロナ禍真っ最中の2020年11月に催された、2泊3日のワーケーションツアーへの参加だ。その3か月後には移住したという決断力に驚くが、安藤さんはにっこり笑って話す。「もともと根無し草みたいな人生を送ってきたので。それに、生き方を自分で選択して、移住という大移動に挑む人がたくさんいることに衝撃を受けたんです。人との出会いも大きかった」。人生が、動き始めた。

綺麗にまとめすぎない
表現方法で

移住者という外部目線、現在住んでいるという内部目線で真実をみつめる安藤さん。「ふわっと来て、ふわっといなくなってもネガティブに捉える人がいない。移住しなくてもいい、永住しなくてもいい。人生の経由地でもいいんだ、ということを尾道に教えてもらいました」と話す。土地に縛られる風潮がないのは、港町として栄えてきた尾道の特徴だろう。職業も生活スタイルも、人それぞれ。自分らしく暮らすことが許される豊かな層が形成されているのだ。

それらを「綺麗にコーティングしすぎない」のが、安藤さんが尾道を書くときに心がけていることだ。レトロ、ノスタルジック、移住者の町と括られがちな尾道だが、住んでみればわかることもある。簡単な形容で済ませられるほど、まちの姿は単純ではないのだから。

好きな町で見つけた
新しい暮らし

一番好きな景色は、向島から見る市街地の景色だという。尾道水道を渡船で渡る時間はたった5分。空の色、波の形、光の反射。今日という日が二度来ないように、同じ景色には二度と出会えない。都心では、この光景を目前にすることはないだろう。

「環境も生活も変え、自分で選択した今がとても大切です。まさか35歳を過ぎて、こんな人生が手に入るなんて思っていませんでした。年齢なんて関係ありません。40歳でも50歳でも、人は新しい道を歩めるとわかったのはうれしい発見でした」。

多くの人に出会い、丁寧に言葉を紡いできたからこその説得力ある言葉だ。移住して4年目、定住への気持ちが生まれ始めているという。生きて書く拠点を得た今、尾道をカラフルに彩りながら、酸いも甘いもひっくるめて、安藤さんは今日も言葉でまちを耕している。

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