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向島の丘の上にある宿屋 尾道やすらぎの宿 しーそー

Ken Morita

尾道やすらぎの宿 しーそー

尾道市因島生まれ。千葉商科大学卒業。幼い頃より大の自転車好きで、中学生になると自ら組み立てた自転車で四国一周を果たす。大学卒業後は環境調査会社、保険代理店の営業を経たのち、知り合いから紹介された物件で「尾道やすらぎの宿 しーそー」を開業。丘の上に通じる坂道はなかなかハードだが、宿から見える景色が自慢。アットホームな宿を目指している。

尾道水道を往復する
渡船のある日常風景

朝、向島を出発した渡船(フェリー)が対岸に着船すると、大勢の学生が降りてくる。外から尾道に来るとこの光景は非常に珍しく映るが、尾道では渡船のある風景が日常だ。

市街地と向島に挟まれた尾道水道。貨物船をはじめ、クルーズ客船などさまざまな船が常に行き来している。中でも特徴的なのは、市街地と向島を往復する渡船だろう。向島までは渡船で約5分。なんとも気軽なクルーズ旅だ。

そんな身近な島・向島の丘の上に、アットホームな宿屋がある。「尾道やすらぎの宿 しーそー」だ。営んでいるのは森田剣さん。自転車とスキーをこよなく愛する宿主である。

宿泊客が気付かせてくれる
尾道の魅力

宿屋の朝は早い。渡船が動き出すより早く起床して、朝食の準備が始まる。「おはようございます。今日はどちらに行かれるんですか?」。朝食の時間もチェックアウトの時間も人によってバラバラだが、森田さんはできるだけ一人ひとりと会話することを心掛けている。

宿にはさまざまな人が訪れる。観光客はもちろんのこと、仕事で尾道に滞在する人やしまなみ海道を目指すサイクリストも多い。中でもここ最近で目立っているのは尾道への移住希望者だという。

「地元の人間からするとなんで尾道へ?と思うが、移住したいというお客さんと話すと、彼らが見出す尾道の魅力にハッとすることもある」。

新しいことに挑戦してみたい」
宿屋の開業を決意

森田さんは大学卒業後、環境調査会社や保険代理店で営業職に従事。そんなサラリーマン時代のある日、知り合いから「尾道の向島で宿屋をやってみないか」と声をかけられる。まさに寝耳に水だったが、物件を見にきたとき、宿から見える尾道の景色に心を奪われた。そして不思議と心は決まった。「この景色は、たくさんの人に喜んでもらえるはず」。

開業には苦労が多かった。何度も市役所に通い、さまざまな人の助けを得て、2017年12月にグランドオープン。準備には半年以上の時間を要した。

50歳を過ぎてからの挑戦。もちろん不安も伴う。しかし「この年齢で新しいチャレンジができることに、ワクワクもしていた」と森田さんは微笑む。

また来んさいね!」
次に会える日を、楽しみに

宿屋を営んでいて森田さんが一番楽しみにしているのは、宿泊客とゆっくりコミュニケーションがとれる夕食の時間。向島側から見渡せる尾道の夜景や渡船が行き来する光景、ライトアップされた寺社の灯り。この唯一無二の絶景をたくさんの人に楽しんでもらいたい。その思いはオープンから変わらない。

日中、宿の食堂はカフェレストランに間貸しすることにした。宿屋だとなかなか地元の人に来てもらう機会がなかったが、このレストランのおかげで地域の人も訪れてくれるようになった。近くにあるコワーキングスペースとのタイアップも始まった。サイクリングツアーも開催したい。こうして尾道の店や施設が一緒になって何かを始めることで、人と人とのつながりはより一層深まるはず。森田さんは夢を膨らませている。

「また来んさいね!」宿をあとにするとき、森田さんはそういって笑顔で見送ってくれる。また訪れたくなる宿が、尾道にはある。この丘から見える景色は、これからも訪れた人の心に刻まれていくだろう。

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