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移住して島の暮らしを楽しむ 島のものづくり会社 従業員

Namiko Saito

有限会社松本工業所 従業員

埼玉県出身。東京都立農業高校卒業後、専門学校で海洋生物学を学ぶ。熱帯魚店やホームセンターでの勤務を経て、渋谷のIT企業で事務に従事。中学生の頃からポルノグラフィティのファン。因島に足を運ぶようになり、2020年4月に因島へ移住。現在は島の企業で働きながらサイクリンググッズのアンバサダーとしても活動し、しまなみ海道の魅力を発信している。

夕焼けを追いかけながら帰る 因島での生活

陽光が美しく反射する海や、路地裏の先にある水平線が見える浜辺。齊藤さんが住む因島には、彼女にとっての癒やしスポットが点在する。

特に、因島南東部にある折古ノ浜は思い入れのある場所だ。対岸に愛媛県の弓削島を望む静かな海岸で、波が立たないことからまるで鏡のような幻想的な海面を見ることができる。ここは、初めての一人旅で訪れた大切な場所だという。

齊藤さんは、埼玉県から因島に単身移住した。折古ノ浜は職場が近いこともあって、退勤後に立ち寄って夕暮れの海を眺めて帰るのが日課になっている。お気に入りの場所はほかにもいくつかあって、夕空の下で釣りをして帰ることもあるそうだ。

因島との縁は
ポルノグラフィティから

齊藤さんが因島を知ったきっかけは「ポルノグラフィティ」だった。中学生のころ、友人の影響で好きになったロックバンドだ。高校で休みなく励んでいた馬術部を引退してからは、本格的にライブへも通うようになった。その友人とは今でも一緒にライブへ行く仲だという。

もともと海や動物が好きだったため、海洋生物学を学ぶ専門学校へ進学。研修ではダイビングや釣りを経験した。ちなみに現在の島暮らしでは、このとき学んだ釣りの経験が活きているという。人生どこで何がつながるかわからない。

移住前の齊藤さんは、渋谷センター街のど真ん中で働いていた。満員電車、人混み、立ち並ぶビル群に隠された空。家と職場をただ往復するだけの日々に、息抜きがほしかった。生きることに対して、なにか目標がほしかった。

憧れていた島に住む という転機

「2019年9月ごろからの半年間、毎月因島に通いました。ポルノグラフィティのファンが集まる喫茶店があって、そこに行けば誰かしらに会えたから」。島に訪れるたび、少しくたびれていた心に血が通い出していくのがわかった。

そして転機は同年12月に訪れる。因島のウォーキングイベントで一緒になった移住夫婦が、移住コーディネーターを紹介してくれた。

最初はただただ憧れの場所だった因島。しかし話はとんとん拍子に進み、「あ、住めるかもしれない」という具体的な感情が芽生えていく。島の人はファンが訪れると喜んで迎えてくれ、そのあたたかさにも背中を押された。2020年4月には、住まいと仕事を島に移していた。

島での生活は続いていく

移住して5年。休日の朝は、天気と風速を確かめてから家を出る。自転車、バイク、車などで近隣の島々を巡り、お気に入りの場所で過ごすのだという。「観光地から少しそれた、穴場のような場所が好き」というから、筋金入りだ。

なかでも移住してからハマったサイクリングがきっかけで、世界はぐんと広がった。自転車グッズのアンバサダーとして活躍しているほか、ここ最近はサイクリングを通じて海外の観光客とのつながりも生まれた。「今後はもっと海外の方との交流を深めたい。そして近い将来、海の見える場所に家を建てて、犬とねこと一緒に暮らすのが夢なんです」と語る齊藤さんの笑顔は明るい。

これからも人と人との関係性を通じて地域に溶け込み、少しずつ“島の人”になっていくのだろう。齊藤さんは、この島で自分のための新しい生活を築き始めている。

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